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噛む力は、年齢より歯の本数。80歳でも20本以上残っていることが重要です。 イラスト=MAIKO SEMBOKUYA(CWC) 嚙めない人は、炭水化物過剰になり、タンパク質不足に陥ります。低栄養で全身の筋肉が落ちてフレイル予備軍にも! サトウ歯科ブログ. 歯周病や虫歯は、生活習慣病や認知症のリスクとの関連も指摘されている昨今、ますます嚙む力の維持が重要です。 100歳まで嚙む力を維持する方法を、前・鶴見大学歯学部 探索歯学講座教授の花田信弘先生にお話を伺います。 1 of 7 虫歯と歯周病が、健康寿命を縮めるって本当? 「健康寿命を考える人生のなかで最初に発症するのが歯周病と虫歯です。これらの口腔内の病気の発症は、栄養バランスと大きく関係しています。 炭水化物過多、タンパク質不足の食生活は、歯周病、虫歯のリスクを高めることがわかっています。さらに歯周病、虫歯で嚙む力が低下すると硬いものが食べづらくなり、炭水化物過多とタンパク質不足が進むため、肥満や糖尿病などの生活習慣病に移行します。まさに負のスパイラルです」と花田信弘先生。 タンパク質不足の低栄養状態は、骨粗鬆症や全身の筋肉量が落ちるサルコペニア、要介護手前のフレイル(加齢に伴う心身の活力低下)へつながるともいわれています。 世界10万人を対象にした栄養分析でも、総エネルギーの60~65%を超える炭水化物過剰摂取の人は、心疾患による死亡リスクが高いというデータも。 2 of 7 噛めないと認知症や糖尿病のリスクが上がるの? さらに、90歳でこんにゃくが嚙める女性は100歳まで生きる人が多く、嚙めなかった女性は1, 000日以内に亡くなっていたとする調査研究を、岩手県歯科医師会が発表。まさに嚙む力の維持が寿命と関連することを裏付けた結果です。 「人は、嚙めなくなると生きられなくなるということです。また歯周病菌とアルツハイマー型認知症との関連も明らかになっています。歯周病菌のP. ジンジバリス菌の毒素が血液を通して脳内に侵入し、アルツハイマー型認知症の原因のひとつ、アミロイドβの蓄積につながっていることもわかっています」 40~50代で虫歯や歯周病を放っておくと嚙む力が弱まり、糖尿病リスクが上がります。目標は80歳で20本以上の歯を残し、嚙む力を維持すること。閉経以降はエストロゲンの低下で歯周病リスクが上がります。いまからすべきことは、歯周病への攻撃力と防衛力をつけておくことです。 3 of 7 噛む力をつけるには、どんな食事が必要なの?
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08. 02(月) 文=にらさわあきこ 撮影=深野未希 写真提供=飯田橋内科歯科クリニック この記事が気に入ったら「いいね」をしよう!
【日時】 9月4日(土)~9月5日(日) 【場所】 セルリアンタワー東急ホテル 【内容】 「健康寿命の延伸こそ究極のアンチエイジング」 座長:坪田健嗣氏(赤坂フォーラムデンタルクリニック)、講師:飯沼利光氏(日本大学) 「超高齢社会における"オーラル・フレイルと咬合"」 座長:宝田恭子氏(宝田歯科)、講師:阿部伸一氏(東京歯科大学) 「国家戦略としての『フレイル予防・オーラルフレイル予防」 座長:中澤真紀氏(スマイル矯正歯科)、講師:飯島勝矢氏(東京大学) 「中高年までに習得すべき睡眠習慣」 座長:黒瀬濟氏(黒瀬歯科)、講師:遠藤拓郎氏(慶応義塾大学) ――ほか 【料金】 歯科医師の会員2万3, 000円、非会員2万5, 000円、歯科衛生士・技工士・一般の会員9, 000円、非会員1万円、研修医・学生5, 000円 【参加申込】 7月30日(金)締切 【問合せ】 (一財)口腔保健協会コンベンション事業部(TEL. 03-3947-8761) ※新型コロナウイルス対策のため、イベントが中止・延期となることがあります。最新情報は主催者のウェブページ等でご確認下さい。 詳しくは健康産業新聞1719号(2021. 7. 7)で 健康産業新聞の定期購読申込はこちら