ナチス第三の男 : 作品情報 - 映画.Com

登場人物の心情に無理がなく、謎が謎を呼ぶ仕掛けも良かった。 ▽以下ネタバレ▽ 親友のハリーの死。その謎を解くストーリー。 殺したのはやつか?それともヤツか?あるいは彼女か! ?と思考を巡らしながら見ていたものの、出てくる奴出てくるヤツ全員怪しくてもしや全員グルかと思いきやまさかのどんでん返し。 ハリー、お前生きてたのかよ!! ここから謎解きは終わり、追跡が始まる。 友情と正義のあいだで揺れ動いては気の強いヒロインに尻を叩かれて掌を返しまくる主人公。一貫性がない。だが嫌いになりきれないのは凡庸で悪でも善でもない普通の人間を表しているから。 必要もないのに下手な講演で頭抱えられるシーンを入れたのは主人公の凡夫っぷりを強調したかったのか? 第三の男の上映スケジュール・映画情報|映画の時間. とりあえずボール少年、お前なんだったんだ。仕組まれた罠かと思いきやその後出番なし。 いくつかある逃走劇が無駄に長くそこだけ退屈。 あとやたら怪しい男爵は別に重要キャラではない。あんな漫画チックで強烈なキャラ立ちしてるのに…?

  1. 映画 第三の男 予告編
  2. 映画 第三の男のハリーの名言

映画 第三の男 予告編

第二次大戦後のウィーン。親友のハリー・ライムの招きでこの街を訪れた作家のマーチンは、到着早々、ハリーが死亡したことを知らされる。ハリーの死には三人の男が立ち会っていたと言うのだが、その三番目の男の正体を追って、マーチンは独自の調査を開始する。陰影や構図を凝らしたサスペンス・スリラー。同名のTVシリーズ(主演マイケル・レニー)も製作されている。 allcinema ONLINE (外部リンク)

映画 第三の男のハリーの名言

1949年、英国製モノクロ作品で、カンヌ国際映画祭でのグランプリやアカデミー賞での監督・撮影・脚本ノミネート、米英の映画評論家うちでは歴代映画ベスト100が常連の名作とされる。 確かに光と影の演出が巧みなカメラワーク、キレの良い脚本、出演者達の魅惑的な表情や演技には間違いなく引き込まれる。 本作が面白い理由として一つは、第二次大戦後に一時的に米英仏ソに分割統治されていたオーストリア首都ウィーンが舞台で、各国進駐軍MPの流儀や価値観の違いが楽しめる。 次に、ウィーンに訪れた三流作家の米国人男性、主人公ホリー・マーチンスの無邪気な奔放さ、対する密入国したチェコ人ヒロインの苛烈すぎる愛情の深さ、英国MP少佐の合理的で紳士的な社会統治論との相克は、全く溶け合う素振りすら見せないので大いに笑えるのだが、それが往々にして国家レベルでスレ違うから、戦争が止まないのだと訴えているのが分かる。 それは、名優オーソン・ウェルズ演じるハリー・ライムが、観覧車で友人ホリーに語る有名な台詞にも端的に顕されている。 「ボルジア家支配のイタリアでの30年間は戦争、テロ、殺人、流血に満ちていたが、結局はミケランジェロ、ダヴィンチ、ルネサンスを生んだ。スイスの同胞愛、そして500年の平和と民主主義はいったい何をもたらした? 鳩時計だけだ」は、悪人の屁理屈ではあるが、世の真理を突く名セリフだ。 戦争やテロ、犯罪が、新たな革新を生むのだとの主張は、そう簡単には無視できない。特に同質性の高い日本では考えも付かないほど、様々な人種の価値観の十字路が戦後ウィーンだとすれば本作の深遠なる意図に惚れ惚れし、頭が下がるのだ。 いまだ平和が確立せず、戦勝国列強による分割統治も縄張り争いに混沌とする都市を舞台に、犯罪VS正義VS友情VS愛情の対立構図が明確なのに、それらが全く溶け合わないシナリオだから凄い。 唯一の不満は「何故、ハリー・ライムがこのタイミングで友人ホリー・マーチンスをわざわざ米国から呼び寄せたのか」が、事件捜査の都合で解らなかったことだ。 4Kデジタル修復後のBlu-ray画質は、年代を考えれば十分に及第点。一方、日本語音声はTV放映版が112分しかなく、全編1時間44分のうち32分が字幕だ。一度観終わると、吹替圧縮版だけが選べた。 サッポロヱビスのテーマ音楽となり、今や恵比寿駅ホームベルになって親しまれているチトーのギターの調べに乗せて、諦めの悪い男女のスレ違いや糸のもつれから、「合理的な平和社会を阻むのが、時に友情や愛情、悪などの人の欲望」とは、社会の折り合いとは何とも難しいものだと納得させられる、やはり噂に違わぬ傑作でした。

第三の男 アントン・カラス 1949 - YouTube

June 2, 2024, 5:32 am