熊本地震で、耐震等級3住宅は倒壊した?-埼玉県越谷市の家づくり舎ファミリー

1.耐震等級は最高等級3だから大丈夫だと思わないこと 工務店やハウスメーカーの営業マンや設計士がこのように言ってくる場合があります。 「耐震等級3だったら、どこも大丈夫ですよ。」 「耐震等級の最高等級3って、阪神淡路大震災の1. 5倍の地震に耐えられるので、大丈夫です。」 でも大丈夫だと思わない方が良いです。 その理由を伝える前に、簡単に耐震等級を説明すると、 等級には1,2,3があって、3が最高等級、一番強いことになっています。 それでは、耐震等級は最高等級3だから大丈夫だと思うべきではない理由です。 それは、その基準が古いからです。 この耐震等級の基準を検討して内容が定まったのは今から20年近く前のことです。 耐震等級には、主に「 倒壊防止」と「損傷防止」の2つがあります。 まず、倒れないかどうかの基準ですが、 阪神淡路大震災時の神戸で観測された地震の揺れを想定しています。 耐震等級1ではその地震が来ても倒壊しない、耐震等級2はその1. 地震に強く耐震性に優れた家作りの4つのポイント【ハウスメーカー選び】 - 北洲ハウジング. 25倍がきても倒壊しない、耐震等級3は1. 5倍の揺れがきても倒壊しないということです。 阪神淡路大震災の神戸の1. 5倍の揺れでも大丈夫 ってすごそうですよね。 その阪神淡路大震災の 神戸の地震波は、建物建物全壊率約2. 5% です。 防災科学技術研究所の調査では、 熊本地震の益城町の建物全壊率はそのではその 12倍以上 の約30. 3% です。 同じような震度でも、地震波の違いにより建物の被害が非常に大きく変わるということがわかってきていますが、約20年前に検討された耐震等級の基準はそれを反映していない のです。 こういうと、熊本地震では耐震等級3の家は倒れなかったという営業マンや設計士がいます。 確かに国土交通省の調査では、その耐震等級3の家の倒壊は無かったと報告されています。 ただ、該当する調査対象は16件のみです。 調査した家の数の0・8%ほどなので、それで大丈夫だと言うには、調査数が少なすぎます。 また、国土交通省のその調査は益城町の役場をほぼ中心としていて、その上半分のエリアと下半分では被害状況が大きくことなっています。 その16棟がどこにあったのか、被害が多いエリアにあったのか?そうではなかったのかがわからないことからも、耐震等級3だから大丈夫だと言い切れないのではないでしょうか?
  1. 熊本地震で、耐震等級3住宅は倒壊した?-埼玉県越谷市の家づくり舎ファミリー
  2. 地震に強く耐震性に優れた家作りの4つのポイント【ハウスメーカー選び】 - 北洲ハウジング
  3. 熊本地震後、「地震に強い住宅」を強調した住宅メーカー。本当に強い住宅メーカーは? – 一般社団法人 防災住宅研究所

熊本地震で、耐震等級3住宅は倒壊した?-埼玉県越谷市の家づくり舎ファミリー

ここで把握しておきましょう。 各社の実験内容にはガルやカインといった言葉が多く使われています。 なんとなくで良いので、 地震動の 加速度はガルgal 、 速度はカインkine とだけおさえておきましょう。 例えば震度7の実験にて耐震性を実証済みと言っても、各社実験をした地震波のガルやカインの数値はさまざまです。 実大実験を比較する為には 「震度7の実験」よりも「加速度: ガル(gal)」や「速度:カイン(kine)」の数値に注目 して下さい。 加速度1ガルは1秒間に1センチずつ加速することです。 速度1カインとは1秒で1センチ進むこと。つまり、上記の160カインとは1秒で160㎝も進む地震波ということです。 近年、 建物被害への影響は地震の加速度(ガルgal)よりも速度(カインkine)の数字が影響 していると言われています。 具体例で比較説明しますね。 1995年の阪神淡路大震災「兵庫県南部地震」において、神戸海洋気象台周辺の 建物全壊率約2. 5%に比べて、 同じ地震、同じ市内でもJR鷹取駅周辺では 建物 全壊率が約34. 9% (それ以上という調査報告もある)と非常に大きな被害 となっています。 神戸海洋気象台(神戸波)の観測波 速度105カイン (水平2方向ベクトル最大速度=PGV)、 加速度752. 2ガル (水平2方向ベクトル最大加速度=PGA)にて 建物全壊率は約2. 5% でした。 同じ神戸市のJR鷹取駅観測波では ガル(gal)は741. 5で上記神戸海洋気象台(神戸波)と 加速度:ガルは同等 でしたが、 神戸波の105カインに対してJR鷹取駅では157. 2カインと、 速度:カインは非常に早い地震波 で 建物 全壊率が約34. 熊本地震後、「地震に強い住宅」を強調した住宅メーカー。本当に強い住宅メーカーは? – 一般社団法人 防災住宅研究所. 9% つまり、 加速度ガルがほぼ同じでも、速度カインが早い地震動で、大きな建物被害となった わけです。 2011年の東北地方太平洋沖地震 の観測点K-NET築館では105. 8カイン、 2765. 2ガルという凄まじい加速度(ガル)でしたが、周辺の全壊率はゼロ であったのは今や良く取り上げられていることです。 そして 、 2016年の熊本地震益城町(本震)では加速度は897. 4ガルでしたが、 非常に強い速度の 183. 5カイン を観測しました。 日本建築学会九州支部熊本地震災害調査委員会によると周辺半径200mでの 全壊・大破率約30.

地震に強く耐震性に優れた家作りの4つのポイント【ハウスメーカー選び】 - 北洲ハウジング

3% と 建物の被害率は高い数値 となってしまいました。 以上のように過去の観測上の分析において、 建物被害への影響は加速度ガルよりも速度カインの方が相関性があると言われています。 これらのことから、 速度カイン(kine)の高い数値による実大実験 結果をアピールした営業トークも横行しているようですが、実はそれは要注意 です。 本当に強いハウスメーカー・工務店を比較して選ぶためにはもっと重要な評価ポイントがあります。 カインの数字が高い実大振動実験に耐えられれば、地震に強い建物とは必ずしも言えないということ です。 その事は過去の震災事例を見れば如実です。 2016年の熊本地震における西原村小森震度計は強烈な速度 254. 2カインを記録、それほど離れていない益城町宮園は183. 5カイン でした。 西原村観測地は建物の全壊・大破率はとても高かった益城町宮園よりも、非常に高い速度(カイン)による強震であったのにかかわらず 、 周辺の全壊率はゼロ だったのです。 この違いは何でしょうか? その理由は、振動の周期です。 益城町宮園の揺れは周期1秒前半で強震 が襲ってきたのに対して、 西原村の強震は約0. 熊本地震で、耐震等級3住宅は倒壊した?-埼玉県越谷市の家づくり舎ファミリー. 6~0. 8秒と短周期 であった事が大きな違いとなった事が分かっています。 つまり、カインの数字が200カインを超える様な実験をしたとしても、 その周期が1秒以内の短周期や2秒以上の長周期であったとすると、その実験により本当に地震強度が保たれているという断言はできない という事になります。 周期とは、揺れが1往復するのにかかる時間 のことです。 ■揺れ・周期のイメージ図 周期とは揺れが1往復する秒数 ※画像元:気象庁 同じ震度7でも 1秒以内に一往復 するガガガってくる揺れの場合は 短い周期の地震動 と言い、比較的建物被害が少なくて済むことがわかっています。 例えば、ぐらー、ぐらーっと 約3秒以上でゆったりと一往復するような長周期の揺れは高層マンションなどの被害が懸念 されています。 2016年熊本地震の益城町のように、 約1秒~2秒以内の「やや短周期」の強い揺れは一般住宅に大きな被害を及ぼす ことがわかっています。 一方で、低層住宅における 鉄骨やRC造は0. 2~0. 5秒の周期帯で共振すると言われています。 ただし、地震動の研究では、それらに大きな力が加わった際に塑性化などにより、共振する周期が延びることがわかっています。 これらのことから、低層住宅においては木造・鉄骨・RC造問わず、周期帯1~2秒以内の共振での建物被害が大きくなるとわかってきています。 戸建て住宅に 危険な揺れの周期は1秒~2秒以内 と覚えておこう!

熊本地震後、「地震に強い住宅」を強調した住宅メーカー。本当に強い住宅メーカーは? – 一般社団法人 防災住宅研究所

連続して震度7が2回も続き、多くの被害が発生した熊本地震、1棟も倒壊しなかったハウスメーカーなら安心と思えますよね? ですが、 実はそもそもその発想が全く無意味で、多くの間違いや勘違いがあります。 挙句に「弊社は熊本地震でも1棟も倒壊しなかったから安心です」と自慢しているかなり適当で不勉強な住宅営業マンの言葉に振り回されて、非常に重要なハウスメーカーや工務店などの建築会社選びをしてしまったら、そんな不幸なことはありません。 2016年4/14~4/16にかけての熊本の震災により、私の勤務していた住宅展示場に来たお客様から、 『耐震性』 に関してのご質問が多くなりました。 そこで多くの方が色んな営業マンの言葉に騙され、たくさんの誤解が発生していたことを知りました。 そんな不幸を生む誤解が解けるように、熊本地震から分かる 、 正しい耐震に関しての情報 をお届けしようと思います。 本記事の内容 耐震等級「1」と「2・3」の違い 熊本地震とはどんな地震だったのか 不安をあおる住宅営業マンとは? 耐震から考える建築会社の選び方 なお、耐震・制振・免振に関してまとめたページもありますので合わせてご参照下さい。 1. 避けるべきは家屋倒壊 住宅の地震対策で最も考えなくてはいけないのは 【家屋倒壊】 です。 1995年の阪神淡路大震災での死亡原因の77%が「窒息、圧死」 となっていますし、直近の熊本の震災でも家屋倒壊が問題となってニュースで取り上げられていました。 ですので、以前新築を検討していた方は 選ぶ住宅メーカーの耐震性能を確認する必要がありました。 しかし、どうやって耐震性能を確認すれば良いのでしょうか? 実はこれが難しく、判断の材料となる基準は 国が定めている耐震基準「耐震等級1~3」をクリアしているかどうか がポイントになります。 では、そもそも耐震等級とは何なのでしょうか? 耐震の基本となる部分ですので、ぜひ覚えて下さいね。 2. 耐震等級「1」 まずは耐震等級1とはどんな基準でしょうか。 耐震等級1の基準 数百年に一度発生する(住宅の密集する都市で震度6強から震度7程度)地震に対して、 倒壊・崩壊 しない。 数十年に一度発生する(住宅の密集する都市で震度5強程度)地震に対して、 損傷 しない。 この2つが建築基準法で定められた基準です。 安心された方もいると思いますし、曖昧な基準で逆に不安になった方もいると思います。 ここ数年の間に、東日本大震災と熊本震災と大きな地震が発生していますので、そもそも基準があやふやになってしまっています。 ただ、厳密には「壁量計算」といって、風や地震などの圧力に耐えられるための必要な壁の量を計算し、それがある一定の数字をクリアすれば耐震等級を取得できるというわけです。 注意 ※耐震等級1は、建築基準法として最低基準です。耐震等級1以上は義務付けられていますので、耐震等級が取れない家は現在建てることができません。 3.

57倍、曲げ応力に対する強さは約2.

をご覧ください。 他にも耐震等級3を取得する方法には2種類ある事をご存知でしょうか? 壁量計算による取得 許容応力度計算による取得 詳しくは、 耐震等級3住宅の構造計算は壁量計算と許容応力度計算のどちらが良い? をご覧ください。 そして、耐震等級3を取得するには申請なども必要ですので、 詳しくは、 耐震等級3の申請費用・検査費用はいくらかかるのか? をご覧ください。 ◎全棟構造計算を行い 耐震等級3を取得します。 家づくり舎ファミリーでは、全棟構造計算をして耐震等級3が取得できる設計を行い、耐震等級3の性能証明書を取得する費用を踏まえた資金計画を提案しています。 それは、耐震等級3は日本に住む人にとって絶対的に必要だと考えるからです。 家づくり舎ファミリーでは、ミニセミナーや家づくり相談会なども行っていますので、お気軽にお問い合わせください。 私たちは、木構造マイスター準1級の有資格者です。 認定証明証はこちら

May 18, 2024, 7:51 am