名にし負はば 和歌

解説 三条右大臣(さんじょううだいじん・貞観15年~承平2年 / 873~932年)とは藤原定方(ふじわらのさだかた)のことで、醍醐天皇の時の延長二年(924年)に右大臣となりました。 屋敷が京都の三条にあったことから、三条右大臣と呼ばれましたが、和歌や音曲にすぐれ、平安時代中期を代表する政治家でもありました。 三条右大臣のいくつかの和歌は、「後撰和歌集」などに伝えられているほか、 中納言朝忠 は、定方の子どもになります。 三条右大臣には好きな女性がいましたが、関係が公になってしまい会えなくなったことから、この和歌が詠まれたと言われています。 歌のつくりは巧みで、「逢坂山」は「会う」にかけられていて、「さねかずら」には「さ寝(男女が共に寝ること)」がかけられています。 読み なにしおはば あふさかやまの さねかづら ひとにしられで くるよしもがな 季節 - 現代意訳 「逢う」という名の逢坂山、「さ寝」という名のさねかずらが、その名に違わぬのであれば、逢坂山のさねかずらを手繰り寄せるように、あなたのもとにいく方法を知りたいものです。 ※さねかずら / モクレン科のつる状の潅木で、秋に赤い実をつける。 ※くるよしもがな / 「よし」は方法、「もがな」は願望を表している 出典 「後撰和歌集」

名にし負わばいざ言問はむ都鳥 句切れ

名にし負はば いざ言問はむ 都鳥わが思ふ人は ありやなしやと 在原業平 (なにしおはば いざこととはむ みやこどり わがおもふ ひとは ありやなしやと) 意味・・都という名を持っているのならば、さあ尋ねよう、 都鳥よ。私の思い慕っている人は健在でいるのか、 いないのかと。 流浪の旅をする業平らが隅田川に着いて、舟の 渡し守から見知らぬ鳥の名を聞いて詠んだ歌です。 都鳥という名に触発され、都にいる妻への思いが 急激にに高まったものです。 注・・あり=生きている、健在である。 作者・・在原業平=~825。六歌仙の一人。伊勢物語の 主人公。 出典・・古今和歌集・411、伊勢物語9段。

名にし負はば 和歌

みやこどり! あの鳥はみやこどりというのか! なんと、京から遠く離れたこの川まで飛んできたというのか! 」 「 ならば、ぜひ聞かせてくれ。私の問いに答えてくれ。みやこどりよ! 」 「 京を旅立ち、ここまで幾日過ぎたことか。思えば道を知る者とてなく、途方もなく遠くまできたものだ。三河の八橋ではいくつもの橋を渡り、駿河の宇津の山では鬱蒼と茂った道を行き、大いなる富士を横目に過ぎ、ようやくたどりついた隅田川。前途への思いは心細くなるばかりだ。そんな時、はるか京から飛んできたみやこどりに出逢うとは、なんというめぐりあわせ! なんという幸せ! お前に聞きたいのはただひとつ。都に残してきた恋しいあの人のこと。あの人は今どうしているだろう。元気で過ごしているか、それとも・・・ 、あぁそれだけを教えてほしい、みやこどりよ!

名にし負はば 解釈

ちょっと差がつく 『百人一首講座』 【2002年12月25日配信】[No. 092] 【今回の歌】 三条右大臣(25番) 『後撰集』恋・701 名にし負 (お) はば 逢坂山 (あふさかやま) の さねかづら 人に知られで くるよしもがな 昨日はクリスマスイブでした。 あなたはどんなイブを迎えましたか? 子供とケーキのろうそくを吹き消してパーティをして、サンタの代わりに枕元にプレゼントを置きました? 恋人と待ち合わせをして、食事をして楽しく話をして、イブを人生の思い出にした?

名にし負はばいざ言問はむ都鳥

"名負地"の読み方と例文 読み方 割合 なおいち 100. 0% (注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。 勿論その中には自ら荒地を開墾して所謂 名負地 ( ) すなわち 名田 ( ) を所有し、或いはそれを買収し、或いはそれを横領して、所謂 名主 ( ) となり、間人の境を脱出したものも多かった。 ミョウすなわち大名小名の「 名 ( ) 」で、もと 名負地 ( ) すなわち 名田 ( ) を意味する。

精選版 日本国語大辞典 「名にし負う」の解説 な【名】 に し負 (お) う ※古今(905‐914)羇旅・四一一「名にしおはばいざこととはむ宮こどりわが思ふ人は有りやなしやと〈在原業平〉」 出典 精選版 日本国語大辞典 精選版 日本国語大辞典について 情報 デジタル大辞泉 「名にし負う」の解説 名(な)にし負・う 《「し」は強意の 副助詞 》「 名に負う 」に同じ。「―・う富士の 高嶺 」 「―・はばいざ言問はむ都鳥わが思ふ人はありやなしやと」〈 伊勢 ・九〉 出典 小学館 デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 ©VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.

June 1, 2024, 9:27 pm