【アク抜き栃の実】伝承の技術を継承し、全工程手作業。仕上がりの良さが自慢(冷蔵発送)

2021年2月27日 2021年4月15日 木の実 トチの実 とって食べるドキュ第2話《特別編》 国鳥キジがおいしいかとって確かめよう キジ料理の会を特別にYouTubeで公開中! トチの実。 食べたことがない方も、名前だけは聞いたことがあるのではないでしょうか。 日本原産の木の実で、昔から食べられてきた伝統的な食材。 しかし 強烈なアク を含むため、食べるためには長期間(二ヶ月!? )かけてアクぬきする工程が必要なのだとか。 トチ餅、長野県の山村で購入しました さてそんなトチの実なのですが、一般に流通することは滅多にないため、 いったい どんな味 がするんだ? と、気になって眠れない夜を過ごしておりました。 これは実際にやってみるしかない! と、"木になる"トチの実をとってきて、実際に 二ヶ月 にわたる アクぬき処理 に挑戦。 今回はその流れと結果を報告させていただきます。全編にわたって 時系列 でお届け! トチの実を拾いにいく 9月18日 狙いをつけていた公園にトチの実を拾いにいきます。 少し遅かったのか、狙っていた木はすでに取り尽くされていました。 いきなりピンチ! ほんのり焦りはしましたが、 二つ目のポイントではまだ木に実がついていました。ホッ。 時折、 スコーン! と音がします。ちょうどトチの実が落ちてきているのでしょう。 ありました! これが トチの実。 まだカラに包まれています。 当たったら痛いだろうなぁ…と上に気を配りつつ、 落ちている実を集めます。 集めた実は、靴で踏んづけて、 カラから実を取り出します。 ゴロッとした大きな実が入ってます。こんな感じ、 見た目は完全に 銘菓くりまんじゅう、 しかし、いくら旨そうだからとはいえ、かじりついてはいけません。 この実には もはや毒 ともいえるほどの猛烈なアクが含まれています。 結局、ジップロック三袋分のトチの実を集めることに成功しました。 さっそく持ち帰って処理をはじめていきましょう! 【アク抜き栃の実】伝承の技術を継承し、全工程手作業。仕上がりの良さが自慢(冷蔵発送). トチの実を虫だしする 9月19日 拾ってきたトチの実は水に漬けておきます。 目的は実の中に潜り込んだ 虫を追い出す ため、 アクの強烈なトチの実でも食べちゃう虫がいるんだそうですよ。 9月22日 三日ほど漬けたものがコチラ。水を吸ってふくれたのか、ひび割れています。 ちなみに特に虫は浮いてきませんでした! トチの実を干す 9月23日 虫出しを終えたトチの実は、日の当たる窓際で 干します。 9月28日 干す工程の第一の目的は 保存 のため。 厚いカラと強烈なアクのおかげか、乾燥さえさせておければ長期保存できるのがトチの実のいいところ。 昔はこの状態のトチの実を非常食として、屋根裏に貯蓄したのだそうです(wikipedia調べ) 10月10日 一週間後、 カラカラ になってきました。 干す第二の目的としては、実の繊維を崩すという狙いもあるのではないでしょうか。 そうすることでカラを剥きやすく、またアクも抜けやすくなりそうです。 11月9日 更に一ヶ月後、 シワシワ になりました。 干す第三の目的として、残暑の残る9月~10月をやり過ごすという目的もあるのではないかと考えております。 この後の工程を暖かい時期にやってしまうと腐敗してしまいそうなのですよね。(腐敗失敗このあとすぐ!?)

【アク抜き栃の実】伝承の技術を継承し、全工程手作業。仕上がりの良さが自慢(冷蔵発送)

さて、まだまだアク抜きをした実が残っていますので、より美味しい食べ方を探してみますよ。 続きます! トチの実を粉にしてだご汁を作る。うめぇ! トチの実(栃の実) 【採取場所】公園、山林 【採取時期】9月~10月 ムクロジ科トチノキ属。トチノキの木の実。実というが食用になるのはその種のぶぶん。古くから食用にされてきた。中世では飢饉に備えて屋根裏に貯蓄した家もあったのだとか。 参考にさせていただいた資料:Wikipedia、栃山菜屋、とちもち本舗 大福城、クックパッド 使った道具はこれ! トチの実はここで買えます! 【おまけ料理レシピ】トチの実のアクぬき手順 都内のマンションでもできるよバージョン 【材料】 トチの実 x食べたいだけ 重曹 x1キロ~2キロ 水 xたっぷり 【作り方】 1. トチの実を拾ってくる。 落ちてきたトチの実に当たると痛いので注意。 2. トチの実を洗い、水に三日浸ける。 3. トチの実をネットにあけ、1ヶ月以上、寒くなるまで天日干しにする。 4. 湯を沸かし、沸騰直前で火を止め、トチの実を入れ、一晩おく。 ふやけたら皮を剥く。 5. 皮を剥き半分に割ったトチの実を水にさらし、ちょろちょろと水を出したまま放置する。 一日に一度、トチの実をゴシゴシと洗い、水を入れ替える。二週間続ける。 6. たっぷりのぬるま湯を作り、重曹を限界まで溶かす。 2日間、トチの実を浸ける。 ※鍋の材質によっては変質するため注意すること。長期間やりすぎても変質する。 7. トチの実をよく洗い、再び水にさらし、ちょろちょろと水をだしたまま放置する。 一日に一度水を替える。腐敗しやすいため注意する。 一週間続け、かじってみて、なんとなく食べられるくらいになったら完成。 ポチってくれると励みになります!

と思ったのですが、 腐敗臭というわけではなく、なんとなく ハイター のような香り。 それでも違和感のある香りに不安が ビンビン。 ひとまず 冷蔵庫 に移動! すっかり油断していました。 アクがぬけてくる と 保存性が落ちる のかもしれません。 流水をやめて、水換えで対応していたことも原因でしょう。 とはいえ変化があったのはアクが抜けてきた証拠、ポジティブにとらえて続けていきます! 11月23日 冷蔵庫に入れつつ朝晩水を替えること数日、 アルカリ処理からは一週間が経過しました。 そろそろ良いのでは? ということで、三度の味見。 もぐもぐ… おっ、いける!! ような気がしますね…? まず 泡立ちません。 大事。 でもって、以前のような 苦味 はほぼ消え去っています。 例の ハイターの香り もありません。 後味に 苦味 がほんのり残るのですが、これは仕方のない事だと考えます。 売られているアク抜き済みトチの実も「単体だと苦味を感じます。混ぜて使って下さい。」と書いています。そういう食べ物なのでしょう。 なにより先に味見をしたものと比べると、間違いなく 食べ物 の味になっているのは確か。 ここで アク抜き完了 とします。 いやあ長かった…!

May 17, 2024, 6:38 am