猫 血糖値測定器 アルファトラック

糖尿病の猫ちゃんを正しく治療して長生きしてもらうためには、血糖値の動きを正確に知り、それに見合ったインスリン注射をしていく必要があります。 しかし、ストレスに弱い猫ちゃんは通院しただけで血糖値が高くなってしまい、病院では普段より高い血糖値になることがあります。 そのような場合には、自宅での血糖値を測定していただくようお願いすることがあります。簡単な手順をお示しします。 1. おとなしい猫ちゃんであればエリザベスカラー(首かせ)は必要ありません。耳を触られることで手が出やすい猫ちゃんは、飼い主様の安全のためにカラーを装着してください。 2. 犬と猫における簡易血糖測定器の検討. 針で飼い主様自身の指を刺さないように、耳たぶの裏側に脱脂綿をあてがってください。そして注射針で耳たぶの縁を軽く刺します。 3. 針で刺したところから少量の血液が出ます。 4. あらかじめ用意しておいた血糖測定器の先端に血液を触れてください。 5. 数秒で血糖値が表示されるので、ノートやメモに書き取ってください。出血したところは清潔な脱脂綿で表と裏から挟むように圧迫してください。30秒〜1分ほどで止血できます。針を刺した跡はほとんど分からなくなります。 血糖測定器は必ず犬・猫用のものを使用してください。人間用の血糖測定器では不正確な結果になります。 血糖測定器は、必要に応じて当院から貸し出しております。写真は貸出用の血糖測定器と消耗品です。院内で使い方のトレーニングをしていただき、ご自宅で1週間〜10日程度お使いいただけます。 血糖測定器を購入ご希望の場合はスタッフにお知らせください。価格は機種によって異なりますが、写真のものは本体が15, 000円程度、消耗品は血糖測定50回分で7000円程度です。 【お断り】当院では血糖測定器の通信販売は行っておりません。猫ちゃんを病院にお連れいただき、獣医師による血糖測定のトレーニングを受けていただいた上でご購入頂いております。飼い主様と猫ちゃんの安全を守るためのことですので、何卒ご理解をお願いします。 (院長 松木)

  1. 糖尿病の猫の管理の仕方。インスリンの注射の仕方、血糖値の測り方など詳しく解説 | 猫の病気対策マニュアル
  2. 犬と猫における簡易血糖測定器の検討

糖尿病の猫の管理の仕方。インスリンの注射の仕方、血糖値の測り方など詳しく解説 | 猫の病気対策マニュアル

3血糖値曲線 血糖値曲線の1例 血糖値曲線とはインスリン投与後の血糖値の動きを把握するための検査で、インスリンの量を調整するのに欠かせない検査です。上の図のように1日4〜6回血糖値を測定する必要があり、入院するか朝一番でお預かりして作成します。 このグラフを見ながら、インスリンを調整しますが同じ量でも日によって結果が変わること、僅かに量を変えただけで血糖値が下がりすぎることがあり、調整には数日から数週間必要になることもあります。 3. 4食事療法 食事もインスリンと並んで治療にとても大事です。基本は正常体型を維持すること。肥満はインスリン感受性を低下させますし、痩せすぎはインスリンの吸収が悪く、また作用時間が短くなります。また可能であれば3〜4回に分割して与えると食後の急激な血糖値上昇を抑えられます。 減量食型(ヒルズ w/d, ロイヤルカナン 満腹感サポートなど):食物繊維が多く含まれており、糖の急激な吸収を抑えます。もともと減量食なので体重のコントロールにも向いています。 高たんぱく質食(ヒルズ m/d, ロイヤルカナン 糖コントロール など):低炭水化物、高たんぱく質で血中への流入する糖の量を抑えてます。寛解(インスリン離脱)を目標にする場合も適しています。 3. 4. 猫 血糖値測定器 自宅 装着型. 1 猫が療法食を食べない場合 非常によくある問題です。どんなに素晴らしい療法食でも食べてくれなければ意味がありませんし、食事にむらがあると血糖コントロールを難しくします。ヒルズやロイヤルカナン以外に、アニモンダ、スペシフィックなど多くの会社が療法食を作っていますので愛猫に合った食事を探しましょう。それでもダメな場合は総合栄養食の中からたんぱく質の割合が高いものを選びましょう。 参考: 猫に療法食を食べてもらうために9つのヒント 3. 2 腎臓病、アレルギーなどを併発している場合 個々の猫の状態によりますが、基本的には併発疾患に対する処方食を選びます。アレルギーによる炎症もインスリン感受性に影響しコントロールを難しくするので、食物アレルギーがある猫ちゃんの場合はアレルギー除去食を勧めます。 また腎臓病の予後が2〜3年とすると( 腎臓病について )、糖尿病で4〜5年治療を続けている猫も珍しくないので、先に腎臓の限界が来てしまいます。そのため腎臓をケアする療法食を優先します。 ただし猫によっては糖尿病食でないと血糖値が安定しない、変えたら体調が悪くなることもあるので、その場合は糖尿病食や好きな食事を与えた方が猫の生活の質は上がります。食事は血糖値に大きく影響するので変更する時は主治医に相談しましょう。 3.

犬と猫における簡易血糖測定器の検討

5その他の治療薬 ・ スルフォニルウレア製剤(SU剤):膵臓のβ細胞に作用しインスリン分泌を促進します。しかし長期的に使用すると、β細胞周囲にアミロイドというたんぱく質が沈着し細胞死を起こします。つまり最終的にはインスリンがでなくなる状態(二次無効)になります。そのためあまり猫で使われることはありません。 ・αグルコシダーゼ阻害薬:糖の分解を遅らせることで吸収を遅らせる薬です。単独では効果は殆どなく、他の食事療法やインスリンと組み合わせて使います。 3. 6インスリン感受性を低下させる病気の治療の重要性 糖尿病の治療と同時にインスリン感受性を低下させる病気(基礎疾患)を治療する必要があります。これらの病気が隠れていると「インスリンが全然効かない」、「効き方が毎回違う」などのトラブルが起こります。 特に膵炎は糖尿病の猫の50%が持っているという報告もあるぐらい、糖尿病に影響を及ぼす病気です。また末端肥大症といって成長ホルモンが過剰にでる病気があると、インスリンを増やしても全く効かないことがあります。最近の報告では末端肥大症は今まで考えられていたよりも高い割合で罹っているという報告があります。 3. 8自宅血糖値モニタリング 飼い主さんが自宅で猫の耳の細い血管から血糖値を測定する方法です。以下のメリットとデメリットがあります ストレスが低い環境で測ることで、より正確な血糖値を把握することができます。また自宅で元気がない、ぐだっとしている時に血糖値が高すぎなのか、低すぎるのが原因なのかを判断できるのも大きなメリットだと思います。 デメリットとしてはまず猫が怒ったり、抑えられるのを嫌うと危険なので行えません。また愛猫に針を刺すという精神的な負担、また血糖値の数字を毎日見るのがストレスになることがあります。人間でも血糖値恐怖症といって、血糖値が高いと焦ってしまい医師の許可なくインスリンを増やして低血糖になったり、数字をみるストレスで体調を崩すことがあります。 ・方法 ①必要なもの:グルコース測定器と検査紙(蝶々が書いてある紙)、滅菌された針、コットン(19秒) ②検査紙を測定器に刺します(31秒) ③ライトで照らすと耳の辺縁(外側)にある静脈を確認できます(50秒)④これが辺縁静脈の血管です (1分. 糖尿病の猫の管理の仕方。インスリンの注射の仕方、血糖値の測り方など詳しく解説 | 猫の病気対策マニュアル. 03秒)⑤ 簡単に血管が確認できる猫とそうじゃない猫がいます(1分. 14秒)⑥コットンを耳の裏側に添え、優しく血管をちくりと刺します(1分.

前回 猫の腎臓病のアウトライン について書きました。今回は治療に苦慮することが多い猫の糖尿病について解説します。 1. 概要、2検査、3治療、4予後 1. 猫 血糖値 測定器. 概要 糖尿病とは血糖値が病的に高いことです。大切なエネルギー源である糖を体が吸収できなくなり、栄養状態の悪化、大量の排尿、神経障害、皮膚障害、免疫力低下、さらには重症例では意識障害、昏睡などの症状が現れます。ある報告では病院に来院する猫の100〜200匹に1匹は糖尿病になると報告されていますが、体感的にはもう少し頻度が高いように感じます。 中齢〜高齢で発症しやすく、糖尿病と診断される猫の50%以上が10歳以上です。他にはオス猫、肥満で発症率が高いです。特定の品種としてはバーミーズがオーストラリア、ニュージーランドの調査でリスクが高いことがわかっています。(日本のバーミーズでのリスクは不明) 治療により血糖値をコントロールできれば、健康な猫と遜色のない生活がおくれます。猫の糖尿病はインスリンが必要なくなる(寛解)こともある一方で、短期間で血糖値が大きく上下し治療に苦慮する猫ちゃんも少なくありません。 1. 0 なぜ猫は糖尿病になりやすいのか 猫は犬に比較して糖尿病になりやすい傾向があります。明らかな原因はわかっていませんが、いくつかの仮説があります。 1 高炭水化物食が原因説:猫は完全肉食動物で(犬は雑食動物)、たんぱく質を主な栄養源にしています。しかし現代のキャットフードは穀物の割合が高く、炭水化物の取りすぎが糖尿病を引き起こしているのではないかという指摘です。(詳しくは 猫と炭水化物 ) 2 飢餓に備えている説:野生の猫科動物は長期間獲物がとれないことがあります。ライオンやチーターも数日獲物が見つからないと耐えないといけません。長期の絶食時に血糖値が下がらないよう体が進化しました。これを「インスリン抵抗性」といいます。猫はインスリン抵抗性が高いため糖尿病になりやすいのかもしれません。インスリン抵抗性は自然界では必要な能力ですが、安定して食事をもらえるペットとして暮らしている場合はデメリットになっています。人間でもインスリン抵抗性が高いインディアンやエスキモーは現代食を食べていると他の地域の人よりも糖尿病発生率が高いことがわかっています。 1.

May 28, 2024, 11:28 pm