九州医療センター|血液内科

また,鉄を吸収する胃や十二指腸に異常があれば鉄吸収が不良となりますし,消化管の潰瘍や癌では慢性の出血が起こり鉄欠乏となることがあります.慢性胃炎でも,造血に必要なビタミンB12の吸収不良による貧血が起こることがあり,この場合も癌があること もあります。 さらに,腎臓病では腎臓で作られるエリスロポエチンが不足して貧血になることがありますし,肝臓病が進行すると脾臓が腫れて,腫れた脾臓が血液を沢山壊し貧血となることがあります.稀には遺伝性の貧血もあります. 重大な貧血とは? 生命を直接脅かすような重大な貧血には,再生不良性貧血,造血器腫瘍などがあります.再生不良性貧血は,血液のもとの細胞が少なくなった病気で専門の治療が必要です.造血器腫瘍には白血病,リンパ腫,骨髄腫などがあります.また,前白血病とも呼ばれる骨髄異形成症候群などもあります.これらの疾患は従来不治の病とされていましたが,近年の治療方法の発達もあり,早期診断・早期治療で治癒することも多くなってきました。 貧血を始めとした血液病は検査室の医学とも呼ばれ,採血検査を中心とした精密検査が重要です.検診などで貧血を指摘されたら,自覚症状が無くても精密検査をされることをお勧めします.

貧血の原因と受診料|もしかして病気?生理によるココロとカラダのトラブル|生理痛と女性のからだの悩み 生理のミカタ

「貧血が続くとどうなるの?」 貧血が悪化するとどんなリスクが生じるのか、お医者さんに聞きました。 つらい貧血症状を改善する方法や、隠れた病気の可能性も解説します。 監修者 経歴 平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック 貧血が続くとどうなる? 鉄欠乏性貧血が続くと 心臓や脳に負担 がかかります。 そのまま症状が続くと、 心筋梗塞 や 記憶力の低下 などを引き起こす恐れがあります。 貧血とは、血液中のヘモグロビンの濃度が低くなった状態を言います。 ヘモグロビンには全身に酸素を運ぶ役割があり、貧血が続くと体内が酸素不足になります。 体が低酸素状態になると、 心臓が一生懸命に全身に血液を送ろうとしてオーバーワークになり、心臓や脳の不調が引き起こされる のです。 貧血による「酸素不足」のサイン 立ちくらみ 息切れ めまい これらの症状は、全身の隅々まで酸素が行き届かないことが原因で起こります。 私の貧血は大丈夫?病院に行くべき? 貧血の原因と受診料|もしかして病気?生理によるココロとカラダのトラブル|生理痛と女性のからだの悩み 生理のミカタ. 鉄欠乏性貧血の症状が軽い(生活に支障がないくらいの貧血。運動したときにだけ起こる・時々おこる等)のであれば、生活習慣の見直しによって改善できるケースもあります。 この場合は、生活習慣・食生活の改善(※後述)から始めるのもよいでしょう。 セルフケアによって様子を見る場合は、念のため定期的に健康診断を受け、貧血の状態を確認してください。 ただし、こんな貧血症状は病院へ! 息切れ・動悸が頻繁に起こる めまいや立ちくらみがひどい 便に血液が混じる など症状がある方は、 早めに病院を受診 しましょう。 重度の貧血や、他の病気(腎臓病やがんなど)が原因のこともあります。 病院は何科に行けばいい?

健康診断結果に驚愕!多血症ってなに?あなた要精密検査ですよ!

基本は血液検査を行い、ヘモグロビン濃度やヘマトクリット値などを確認します。 一般的な「鉄欠乏貧血」であれば、 鉄剤の投薬 を行います。 ※「悪性貧血」であればビタミンB12や葉酸の投薬、難病でもある「再生不良性貧血」は免疫抑制療法、骨髄移植、蛋白同化ステロイド療法などを行います。 お医者さんにどう伝えたらいい? 貧血で受診するときは 「どのような行動のとき」 「どのような症状が起こるか」 「いつから症状がでているのか」 を伝えましょう。 ▼女性は、婦人科へ ▼男性は内科・消化器内科へ 内科・消化器内科を探す

「貧血」についてのQ&A 質問 検診で貧血を指摘され,精密検査を指示されました.自覚症状は無いのですが, 精密検査を受ける必要があるのでしょうか? どのようなことが心配されるのでしょうか? 回答: 以下に順を追って説明します. 貧血とは? 貧血とは血液の中の血色素(ヘモグロビン)が正常よりも減少した状態です.血色素は赤血球の中に含まれる赤いたんぱく質で,酸素を運ぶ働きがあります.通常は,血液1デシリットル(dl)中に男性15g女性13g程度含まれています.WHO(世界保健機構)では,血色素が男性13g/dl 以下,女性11g/dl. 以下の状態を貧血と定義しています.時々,血色素は十分有るのに,立ちくらみがあったりすると貧血とされることがありますが,これは起立性低血圧など自律神経系の異常であることが多く,医学的な貧血ではありません. 検診で貧血を指摘されたのであれば医学的な貧血であり,以下に述べるように重大な疾患が含まれている可能性もありますので,精密検査を受けましょう.慢性的な貧血では多くの場合自覚症状は軽微なことが多いのですが,これは症状が隠されているだけで,貧血が改善すると体の元気さが違い,はつらつと生活できるようになります. 貧血はなぜ起こる? 血液には赤血球,白血球,血小板の3種類の血液細胞があります.これらは主に骨の中(骨髄)で造られます.一部の白血球はリンパ節や脾臓でも作られます.毎日多数の血液細胞が骨髄で造られ,同数の細胞が崩壊して脾臓などで処理され,微妙に恒常性を保っています.ちなみに赤血球は120日の寿命です. 赤血球ができるには,骨髄にある血液のもとになる細胞,それを支える細胞,血液の原料物質(鉄,ビタミンなど),増やすホルモン(エリスロポエチン)などが必須です. 貧血は,赤血球の生産低下あるいは崩壊の増加又は失血などにより起こります. 主な原因と隠された病気 一番多い貧血は鉄欠乏性貧血です.鉄は血色素を造るのに必須の成分で,これが不足すると崩壊に見合うだけの血液が造れません.偏食で生じることが多いので,鉄を多く含んでいる動物性蛋白(肉や魚)を十分取ることが必要です。 鉄が不足する内的要因にはさまざまなものが考えられます.慢性の出血があれば,血液に鉄が含まれていますので鉄欠乏となります.女性では月経出血がありますので,過半数に鉄欠乏状態があると言われ,より多くの鉄分の摂取が必要です.しばしば,貧血があるため行った検査で,子宮筋腫が発見されることがあります.これも,子宮筋腫により月経出血が増すことが多いためです.

May 19, 2024, 4:14 am