ホスピス緩和ケア病棟[入院・面会]|医療法人社団康心会 湘南東部総合病院/神奈川県茅ヶ崎市[茅ヶ崎市の救急指定病院]

・ 緩和ケア病棟では薬物療法が中心となる.以前と比較して日本で使用できるオピオイドや苦痛緩和に効果のある薬剤が増えたことにより治療の選択肢は増えている.しかし苦痛症状に対してそれ以上に重要なのがケアである.看護スタッフが中心となり家族とともに苦痛症状に対しては不安を取り除くだけでも軽減すするため日々これを実践している.緩和ケア病棟も一般病棟と同じく看護体制は 7:1 が基本である.重症な患者ばかりのなかでケアも大変である.病棟ではせん妄との戦いになることもある. ・ 当院の緩和ケア病棟は基本的には苦痛緩和を行い症状が安定したら退院を目指す病棟である.「最後に行く場所」「看取りの施設」といったイメージが強いが,前述したように苦痛症状を緩和し本来の生活の場,療養場所に患者を戻すことを目標にしている.自宅に帰りたい,家で看てあげたい患者や家族の希望に添い,病棟の MSW が退院の調整を行う.それでも80%以上の患者が「最後の時」を緩和ケア病棟で穏やかに迎えている.

  1. 緩和ケア病棟 入院期間 リセット

緩和ケア病棟 入院期間 リセット

(3)緩和ケア病棟のこれから ・ ACP(別項目)が行われるようになり患者や家族が「これから」のことを相談するようになれば,これからの時間をどこでどのように過ごしたいか考えることができる. ・ これからの緩和ケア病棟の役割は ①緊急病床の確保,救急対応 ②難渋する症状への対応 ③家族のレスパイト(休憩)目的 などになっていくのであろうか. ・ 急性期緩和ケア病棟の役割は苦痛症状を緩和し在宅へ退院調整していくことが求められるのであろうか.しかしこのことに対する弊害も懸念される.患者や家族の側からすると,やっとたどり着いた緩和ケア病棟で苦痛症状が緩和され,これから残りの時間をのんびり過ごしたい…と考えることは当然のことと思われる.症状が緩和されれば退院調整がなされ次の療養場所へ移ることを提案される.待機している患者には必要なことではあるが. 緩和ケア病棟 入院期間 リセット. 最近では在宅緩和ケアという考え方が広まっており,がん終末期に限らず自宅や老人施設で緩和ケアが提供されている.ホスピスハウスやナーシングホームでの緩和ケアも充実してきているため,今後は一層棲み分けが行われていくようになると思われる. (4)ホスピスと緩和ケア病棟の違い ・「 ホスピス」と「緩和ケア病棟」の違いについてよく尋ねられることがあるが,両者に明確な線引きはされていない.多くの人々がもつイメージでは「ホスピス」は療養の場であり,穏やかに終末期を過ごす場所である.一方「緩和ケア病棟」は医療の場,症状を緩和するための場と考えればよいだろうか.言葉の定義からはホスピスケアは終末期のケアであり,緩和ケアは診断された時から提供される様々な苦痛症状に対して提供される医療でありケアである. (5)著者の施設における緩和ケア病棟での患者対応の実際 ・ 緩和ケア病棟に入院するためには多職種による入院判定会議で入院の適応を判定する必要がある.当院では入院の判定を毎日(月~金曜日)多職種による判定外来で行っている.受診された患者のうちの 2~3 割は苦痛症状のためすぐにベッド調整が開始になる.それ以外はがん治療中であったり症状がなかったり,「今」ではなく将来的な入院の予約をする患者である. ・ 入院適応の基準は ①悪性腫瘍と診断されている ②その悪性腫瘍による苦痛症状がある ③患者・家族が入院を希望している ことである. ・ 入院するとまず,今までの治療経過,症状を確認し診察を行い,血液検査,レントゲン検査を行い,患者や家族の希望や思いを伺い,治療の方針を組み立てる.必要な場合には CT などの画像検査も行う.さらに患者の予後予測を行い,症状のアセスメントを行うことによりその「時期」に合った治療を提案し提供していく.その後は状態を見直しながら症状に対しての治療の調整と安楽のためのケアを行う.

限られた病床を、緩和ケアを必要としているできるだけ多くの患者さん・ご家族に利用していただくため、症状が安定した方には在宅療養または施設等の療養場所の変更を支援しています。当院の社会福祉士が地域の医療スタッフと一緒に、皆さまの相談を受けています。 一度退院した場合、再入院はできますか? 当病棟から在宅療養に移られた後に再入院が必要な状況となった場合、入院の調整をします。 生活保護を受けていますが入院できますか? 生活保護受給を理由に入院をお断りすることはありません。ただし、生活保護を受けている方の場合、無料個室にご入院いただくことになります。 認知症でも入院できますか? ホスピス緩和ケア病棟[入院・面会]|医療法人社団康心会 湘南東部総合病院/神奈川県茅ヶ崎市[茅ヶ崎市の救急指定病院]. がんによる辛い症状に乏しく、認知症症状のために入院をご希望になっている場合には入院をお断りすることがあります。また、緩和ケア病棟では過度の身体拘束は行っていませんので、徘徊や大声を出す等の行為がある場合、入院生活は困難かもしれません。 一度入院したらもう退院できないのでしょうか? 病状が落ち着いたのちにご自宅に戻られる方も多くいらっしゃいます。ご自宅で安心して療養生活を送ることができるよう、社会福祉士が医療や福祉のサービス導入のお手伝いをしています。 意識がない状態なので、とくに苦痛の訴えはありません。家での介護が困難なので入院させたいのですが。 がんによる辛い症状のない方は緩和ケア病棟への入院の優先度が低くなります。ご家族のケアのための入院をお受けすることはありますが、入院期間は限定されるとご理解ください。 退院後、外来で診察は受けられますか? 退院後は、緩和医療科の外来で経過観察、治療を行います。 (現在、外来診療は原則として緩和ケア病棟を退院された方の予約診療のみ行っています) 緩和ケア病棟ではどのような治療を受けることができますか? 緩和ケア病棟では、身体や気持ちのつらさを和らげる治療やケア、リハビリテーションなどを積極的に行っています。 がんの進行を抑える積極的な治療(抗がん剤投与など)はいたしません。症状緩和に有用であれば、放射線治療や輸液、輸血などは相談の上行う場合があります。心電図モニターや人工呼吸器の装着、人工透析は行いません。 リハビリは受けられますか? 患者さんがなるべく希望に沿った生活を続けるために、リハビリテーションは役に立ちます。病棟専従の理学療法士のほかに、作業療法士、言語療法士が身体機能の回復、維持を専門的に援助しています。 補完代替療法・民間療法・サプリメント摂取などはできますか?

June 1, 2024, 7:28 pm