大野 智 ブログ 空 高く
疑問に思いながら、今日も抱っこをしてしま った。 母親のスタジオの前まで行くと、丁度レッス ンがおわったのかわらわらと人が出て来てい た。その中に望の母親を見つけ声をかけた。 「小瀧さ~ん!」 「え?あっ!さとちゃん先生!すいません、 望を連れてきてくれたんですね」 「うん。さあ、望下りろ」 望を下ろそうとするが、首に抱きつき中々離 れない。 「何やってんのよ、早く下りなさい」 離れない望に業を煮やし、母親が無理やり離 そうとした。 「いやぁ!いやいやっ!」 望は嫌がりギュウギュウ俺の首にしがみつい てくる。 「痛っ!痛えよ望~、首から手を離せ」 「うん。……さとちゃんごめんね」 腕で首を絞められるような形になって苦しく て望に言うと、渋々力を緩めてくれた。 「抱っこはまたしてやるから、今日はもう母 ちゃんと帰れ」 「………うん」 そう言うと望は素直に首から手離した。 でも下りる直前に俺の頬にチュッとキスをし てきた。 「 !!! 雑誌 カテゴリーの記事一覧 - 青嵐 Blue Storm 大野智くん Fan Blog. 」 驚いて望を見ると、俺から視線を逸らしモジ モジしている。 「も~あんた、何やってんのよ!ママ恥ずか しいじゃな~い」 その場面を見て小瀧母は頬を染め照れている いや、どういう事? 唖然としながら二人を交互に見ていると、小 瀧母は『先生ごめんねぇ』と謝ってきた。 「えっと?今の何?」 ほっぺにチューについて訊くと、小瀧母は笑 いながら答えた。 「すみませんね、この子さとちゃん先生が好 きみたいなんです。何故抱っこして欲しいの って訊いたら、抱っこしてもらうと先生の顔 が近くで見れるからって言うんですよ」 「はあぁ?」 言っている意味がわからない。 「だって、のぞ、さとちゃんだいすきなんだ もの。さとちゃんとけっこんするよ」 「………えっ?」 更に言っている意味が…… 「こら望、そういうことはさとちゃん先生よ り大きくなってから言いなさいよ。」 ポコリと軽く頭を叩くと、小瀧母は望の手を 引き『それじゃ、また来週お願いします』と 帰って行った。 引きずられながらも望が手を振るので振り返 し、姿が見えなくなるまで見送った。 「………大野さん、モテモテですね」 今のは何だったんだろう? ぼんやり考えていると背後から声がした。 振り返るとそこにはしかめっ面をした知念が いた。 「よう、知念君。今日は早いな」 「こんにちは。今日は学校が午前で終わった ので早いんですよ」 「へえ…」 「へえ、じゃありません!次から二時間僕の レッスンじゃないですか!」 「あれ?そうだったかな?」 「もうっ!大野さん酷い!」 漸く今日のスケジュール思いだし、プンプン 怒る知念を連れてスタジオへと向かった。 二時間後、レッスンが終わった。 今日はこの後予定はなくて、久し振りに早い 時間に帰宅できる。 今晩は前日に釣って冷凍しておいた魚で一杯 やろうか、なんて料理の算段をたてていたら 帰り支度を整えた知念が一緒に帰ろうと誘っ てきた。 もう何回か途中までだが帰ったことがあるし 別段断る理由もないので承諾した。 「大野さんはあのチビっこに、さとちゃんっ て呼ばれているんですね」 駅に向かい歩きながら、知念が恨めしそうに 言う。俺には彼が何故そんな事を突然言い出 したのかわからない。 「うん?そうだな。あいつ何度も皆と同じよ うに呼べって言ってもダメなんだよな」 「他のチビっこ達も、おーちゃんせんせいっ て言ってますよね…」 「まあ、こんなでも一応講師だからね」 俺がそう答えると、知念の頬がぷくーっと膨 らんだ。何か不満があるのだろうか?
雑誌 カテゴリーの記事一覧 - 青嵐 Blue Storm 大野智くん Fan Blog
お願いしますm(_ _)m